那由多な独り言298

 昨日、歴史が動きました。

かねてから、欧州連合(EU)を残留するか離脱するかで、国を二分する対立をみせていた

英国の国民投票で離脱派が勝利した。

投票結果は、拮抗しながらも離脱支持票が過半数となり、

今後は、約2年という時間をかけて、離脱に進んで行くことになるそうです。

その影響で、スコットランドは独立機運が再燃し、連合王国崩壊の可能性も………。

そして、日本を含め、各国の市場は暴落し、円は“円安”から“円高”に舵をきった。

今後どういう展開になり、日本はその影響をどう受けるのか~。

様々な予想が飛び交う中、誰も予想できない事が起こるかも………。

 

しかし、未来というのは、まだ決定していないことなので、

逆の言い方をすれば、未来は、誰もが自分の力で、自分の思い描く世界にすることが

可能であるはず………なのです。

 

時には、ほんの小さな出来事がきっかけで、未来が大きく変わることも………、

時には、ある人のたった一言が、未来を大きく変えることも………、

時には、偶然が重なり、自分の予期せぬ未来が訪れることも………、

 

ここに、たった一言が、未来を大きく変えてしまったというお話があります。

 

~~~~~~

 むかし、アメリカのデトロイトの小学校でおこった話です。

 

『スティービーモリス君のお話』

 

アメリカ、デトロイトの小学校で理科の授業中、

実験に使っていたマウスが逃げていなくなってしまった。

女性の教師は生徒たちにマウスを探させたが、一向に見つからない。

そこで教師は、生徒たちを席に着かせこう言った。

 

「これだけ探してもみつからなのなら、あとはモリス君にお願いしましょう」

それを聞いた生徒たちからは、なんであいつがという声が上がった。

教室はざわめき、生徒の一人は「モリスには無理です」と手をあげて言った。

実は、モリスは目が不自由だったから………。

 

そこで先生はこのように答えた。

「確かにモリス君は目が不自由です。

だからモリス君には無理だと皆さんは思うかもしれないけれど先生は知っています。

モリス君は目が不自由でも、神様から素晴らしい能力をもらっています。

“聴力”です。

それを生かせば必ずマウスを見つけてくれると先生は信じています。

モリス君、お願いできますか?」

それを聞いたモリスは、先生の言うように実際にマウスを見つけてしまったのです。

 

そのことをモリスは、日記にこう書き記している。

「あの日、あの時、僕は生まれ変わった。

先生は、ぼくの耳を神様がくれた耳と言ってほめてくれた。

ぼくは、それまで目が不自由なことを、心の中で重荷に感じていた。

でも、先生がほめてくれたことで、ぼくには大きな自信がついた。」

 

このマウス事件から数十年。

神の耳を生かして音楽の世界に進んだスティービー・モリスは、

シンガー・ソングライターとして鮮烈なデビューを果たす・・・・・、

スティービー・ワンダーという名で。(22部門でグラミー賞を受賞)

(デール・カーネギー著「人を動かす」で紹介)

~~~~~~

 

「ない」ことに目を向けるのか、「ある」ことに目を向けるのか。

「できないこと」に目を向けるのか、「できること」に目を向けるのか。

人はどうしても「欠けている部分」、「不完全な部分」が気になってしまいます。

欠けていたり不完全な部分があると、それを完全な姿にしたくなってしまいます。

 

この先生が素晴らしいのは、欠けた部分、ないところではなく、

スティーヴィーがすばらしく鋭敏な耳、

優れた聴覚の持ち主であるという長所を見ていたというところですね!

目が不自由という欠点ばかり見ていたスティーヴィーが、

すばらしい耳の持ち主だと認められたのは、生まれてはじめてのことであり、

そのことで、新しい人生がはじまった訳です。

 

自分の存在意義というのは、自分よりもむしろ他者からの指摘で気づかされるものかもしれませんね!

人を伸ばす一番の方法は、やはり「長所」を伸ばすことですね!

人間、好きなこと、得意なことをしている時ほど、能力は開発されます。

この話の大変印象深いのは、先生の

「これだけ探して発見できないのなら、あとはモリス君にお願いしましょう!」

という言い方です。

「これだけ探して発見できないのなら・・・」

素晴らしい言葉ですね!

こんな言葉遣いが自然とできる先生は、ホント素晴らしいです。

このエピソードを紹介した先生は、

“我々は、全ての生徒の可能性を見つけて、

それを発揮するそのお手伝いをするところに使命がある”

と、話しています。

 

自分では気づきにくい、自分独特の存在を気づかせてもらい、

認めてもらえたら嬉しいですね!

そうしたら、自分の中に眠っていた才能が目覚める。

 

会社でもそうですよね。

何度言ってもできないことを、できるまで指摘するより、

その人の良い所を見つけて、それを延ばしてあげることで、

業績を伸ばすことができます。

 

子育ても同じです。

何度言ってもできないことを、叱るより、

その子の長所や特技をみつけて延ばしてあげることで、

将来その道のプロになるかもしれません。

 

もちろん、何度言ってもできないことが、どうしても必要な事である場合はあるので、

ほかっておくことができない場合もあるでしょう。

でも、それを直しつつも、良いところをどんどん見つけて、

本人に気付かせてあげていれば、何度言ってもできなかったことが、

いつの間にかできるようになっているはずです。

 

それは、“自信を持てば人は変わる!”ということです。

 

自分の周りの大切な人のいいところ………、

発見してあげましょう!

では、また来週!

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今週は、4点、3点。

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