那由多な独り言641

今週は、久しぶりにJeva(一般社団法人日本イベント協会)の賀詞交歓会がありました。

特に、JEDIS、イベント学会と3団体合同の開催となりました。

そこで、いろいろな方と話をしている中で、この業界は❝世代の空洞化❞が激しいという話がありました。

確かに、イベント業界は、最近、経営者の世代交代はしているものの、

まだまだ、現場で第一線で活躍しているのは、40代後半から50代が多くて、

30代に目立つ人材がおらず、20代が入れ替わりながら活躍しています。

 

キャラクターショーについては、東京は特にその傾向が顕著で、

あるチームでは、超高齢化で、その日のキャラショーのチームの平均年齢が40代ということも

ざらにあるそうです。

日本全体が高齢化社会とはいえ、この業界はその傾向が強いかもしれません。

 

自分が20代の頃、この業界自体がまだ固まっていなかったのもありますが、

業界をリードしていたのは、自分たち世代~プラス10の世代でした。

要するに、20代~30代が中心に業界をリードし、

その気がある人は、どんどん独立して、業界の会社が増えていきました。

自分も20代の頃、会社を起業していますし、当時は、20代の社長の会社も多かったと思います。

その同世代が中心のまま、年を重ねてしまい、気が付くと世代の空洞化が起きていた……と、

いうことですね。

 

弊社では、新卒採用を15年程前から継続しているので、割と社員の年齢構成はバラけていますが、

同じ社員の顔ぶれのまま、20年くらい経過している会社もあるので、

そういう会社は、会社自体が、世代の空洞化を起こしているでしょう。

 

この業界、以前の事を思えば、独立する人も少なくなったし、

20代の代表の会社も少なくなりました。

最近の若者は苦労することがわかっていたら、避ける傾向があるのかもしれません。

 

それは、自らが自分の限界を決めている人が増えたということも言えるでしょう。

事を始める前から………、

自分にはムリだ!

自分には運がない!

自分には金もない!

と、いう具合に、勝手に自分の限界を決めてしまう……。

 

以前にもこのブログで紹介しましたが、

サーカスのゾウの話は知っていますか?

 

あなたも、サーカスはご存知だと思います。

町から、町へと渡り歩き、大きな公園や広場に巨大なテントを張り、

綱渡りや空中ブランコなどの曲芸、ライオンに火の輪をくぐらせたり、

熊がバイクに乗ったり、といった猛獣使いのショーを見せてくれるエンターテイメントです。

 

最近はあまり聞かなくなりましたが、私がまだ子供だった頃はTVでも宣伝していたし、

そうした宣伝を見るだけで、とてもワクワクしたのを覚えています。

そして、サーカスの定番にゾウの曲芸があります。

巨大なゾウが、ゾウ使いの指示通りに曲芸をし、二本足で立ち上がったり、玉乗りしたりします。

 

このゾウですが、ショー以外の時は、サーカスでは、どのように管理されていると思いますか?

ライオンや、熊だったら、檻にいれておけば良いですが、

ゾウを入れる巨大な檻は作るだけでもなかなか大変です。

 

しかも、サーカス団は、町から町へ移動しないといけません。

実際、機械や技術が発展した現代なら、それほど問題にならないかも知れません。

でも、サーカスは100年以上前からあります。

まだ、大型のトラックなんかも無い時代。

ゾウを入れた巨大な檻を動かすなんて不可能。

では、どうしたか?

 

答えは………、

小さなクイに鎖でつないでおくだけです。

 

「クイにつないでおくだけで大丈夫なのか?」

「ゾウだったら、簡単に引き抜いてしまうんじゃない?」

そう思うかもしれません。

そして、あの巨大なゾウが逃げ出して、街中を暴走したら大変なことになります。

でも、大丈夫です。ゾウは、逃げません。

 

なぜか?

厳しく調教され、何の自由も無い生活。

ですが、100年前のサーカスでは、ムチで打って調教したに違いありません。

じゃあ、なんで逃げないのか?

 

それは、逃げれないと「思い込んでいる」からです。

 

サーカスのゾウは、小さな子供のころから調教されます。

子供のゾウであれば、鎖でつなぎ、何本かのクイで止めれば、動けなくなります。

もちろん、最初は抵抗して、何とか逃げようとします。

でも、何年もつながれていて逃げられないということを経験し続けると、

絶対に逃げられないと思い込むのだそうです。

自分が巨大に成長し、とてつもなく大きな力を

持っている事も知らずに・・・。

 

そうなると、クイのサイズをだんだん小さくし、本数を減らしても、

もう、ゾウは逃げたり、抵抗したりしなくなります。

なぜなら、それが日常だから。

 

あまり居心地は良くないけど、それがサーカスのゾウの常識になるのです。

そして、その常識によって自分を制限してしまう。

 

でも、どうでしょう?

ある日、サーカスが火事になったら・・・、

燃えさかる火に驚いて、我を忘れてゾウが暴れたら?

 

簡単にクイは抜け、自由の身になります。

そして、初めて気付くのです。

「ああ、自分にはこんなに力があったのか?」

「こんな大きな可能性を持っていたのかと。」

自分のセルフイメージが変わるのです。

 

実は、これはゾウの話ではありません。

人間も同じなのです。

多くの人は、これまでに受けた教育や、見たり、聞いたり、体験したものをベースに

自分の常識、価値観を構築します。

そして、過去の経験と実績をベースに

「自分はこんなもんだ。」

「自分の人生はこんなもんだ。」

と自分の可能性を過小評価し、制限を自分で作っています。

 

そして、そう思い込んでいる限り人生はそのとおりになります。

今の現実がにそれほど満足していなくても、

例え、どんなに苦しくても

「人生は、こんなもんだ。」

「自分みたいなちっぽけな存在には無理だ。」

「自分は変われない。」

と思い込んでしまう人も少なくありません。

 

その結果、チャレンジも成長も止めてしまうことになるのですが、

あなたはそんな状況に陥っていませんか?

 

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