先日、テレビを見ていると、
『 I love you! 』を、どう訳すのか、
という話が出ていて………、
普通に訳せば、誰もが、
『私は、貴方を愛しています。』
『僕は、君を愛しています。』
『俺は、お前を愛してるぜ!』
って、いう感じに訳します。
ところが、夏目漱石は、
『月が、綺麗ですね。』
と、訳したそうです。
う~ん、流石というか、
奥が深いですね~。
この逸話は、小説家・夏目漱石が英語教師をしていた時、
彼の生徒が“I love you”の一文を「我君を愛す」と訳しました。
それを聞き、夏目漱石は「日本人はそんなことを言わない。
『月が綺麗ですね』とでもしておきなさい」と生徒に指摘したんだとか。
当時の日本人の奥ゆかしさを、絶妙に表現していますよね。
因みに、二葉亭四迷は、ロシア語の“I love you!”を、
『死んでもいいわ。』と、訳したそうです。
この「死んでもいいわ」は、
「(これでもう、私の身も心も全て)あなたものよ」ということ。
「死んでもいいわ」は、主な想定読者である明治女性の感性に
強く訴える表現を選んだ結果の言葉なんですね。
一つの言葉でも、時代背景や訳す人の感性によって、
いろいろな和訳があるということは、非常に興味深いですね。
人には、この感性と、もう一つ別に、“慣性”があります。
慣性は、生まれながらに持った習慣みたいなものですかね。
例えば、人間は余白があると埋めたくなるそうです。
クロスワードパズルが世界中で人気なのは、
そんな欲求が人間にあるからだと言われています。
ところで、『鳥かご』の話はご存知でしょうか。
昔々あるところに、ケタリングとジョーという2人の青年がいました。
ある日、ケタリングは、友人のジョーにある賭けをもち掛けました。
「君の家の玄関にきれいな鳥かごを吊るしておくと、
鳥を入れまいと思っても、そのうち必ず小鳥を飼うようになるよ!
賭けをしてみないか!」
ジョーは、
「小鳥を飼わなければいいんだろう!」
「そんなの簡単さ!」とその賭けに応じました。
早速ジョーは立派な鳥かごを買ってきて、玄関に吊るしました。
ところが、ジョーの家に来る友人達は口々に、
「ジョー、きれいな鳥かごじゃないか、だけど小鳥がいないなあ?
どうしたんだ、死んだのか?」
と聞きます。
ジョーは、
「いや死んだんじゃない、小鳥なんか初めから飼っていないよ。
ただ、鳥かごを飾っているだけさ!」と答えました。
また、別の友人は、
「鳥のいない鳥かごを飾っているなんて、変な奴だな!そんなやついないよ!」
こうして、ジョーは空の鳥かごを見続けるうちに、
とうとう負けて、小鳥を籠に入れてしまいました。………とさ。
これは、鳥かご理論とか言われていまして、
人間の余白を埋めようとする習性をあらわした話です。
小さいお子さんがいらっしゃる方でしたら、良くわかると思いますが、
隙間があれば指を突っ込んだり、
壁に落書きをしたりしますよねー。
あれです!あれです!
“鳥を飼いたい!”と、初めはそれほど欲しくなかったとしても、
ホームセンターなどで先に鳥かご購入してしまうと、
1年後には、めでたく中に鳥が入ってしまう。
それは、毎日鳥かごを見ているうちに、
あるべきものが入っていない寂しさというか、
何とも言えない違和感を感じていきます。
そうすると、何となく鳥に対する意識が生まれてくるようになってきます。
鳥かごだけでは調和が取れていない!
アンバランス!
気持ち悪い!
鳥かごは、鳥を入れるためにある訳ですから、
そこに鳥がいないのは、不調和なこと!
毎日、空の鳥かごを見ていると、
ついに自らペットショップへ………、
または、突然美しい鳥をプレゼントされたり………。
面白いですね!
人間は枠とか、スペースがあるとどうも、埋めたくなるようです。
人間は、形(型)をみるとその形(型)を、埋めようとする習性がありますので、
結局そうなるよう自分で自分を追い込んでいきます。
人間の心も同じで、隙間があると、
それを何かで埋めたくなるということなのです。
あなたは、心に隙間が空いてますか?
誰でも、そういう時ってあると思いますが、
そういう時に、何かが起きるんですよね。
心に隙間が空いているとしたら………、
そこに、空の鳥かごがあるとしたら………、
今、あなたはどんな“鳥かご”を見ていますか?
そして、その鳥かごに何が見えますか?
そのことに注意して下さい!
注意し、注目し、集中し続けていれば、
自動的にそれを実現させてしまいます。
確実に所有するようになります。
それがいいものでしたらOKですが………、
そうでなかったら………。
おあとがよろしいようで………。
また、来週!
今週は、3点、3点。
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