那由多な独り言735

先日、東映代理店の代表が集まり、食事をしました。

この中部地区の代理店は、4社あり、その代表者は、ほぼ同年代です。

自分が会社を始めた時から、1社だけ代表が変わりましたが、

ほぼ同じメンバーで、当時20代だったメンバーも今では、すっかり大台にのってしまいました。

集まって話題に出るのは……、年金の話。

年金を何歳からもらうのが、一番お得になるのか……。

(こんな話題が出るのは、しみじみ歳を感じてしまいます)

 

年金制度自体は、素晴らしいと思うけど、現実的には、超高齢者社会になると、

崩壊するのは目に見えています。

徴収する年金だけで、支出を賄うことは難しく、他の税収を投入しないと、

精度を維持できないし、物価の上昇を考えると、年金だけで生活することは無理な話です。

 

実際に年金受給の案内が届くと人は多少なりとも驚くことになります。

「ようやく長年の積み立ての恩恵を受ける立場になった。」と、

うれしく思う人がいる一方、嘆く人もいます。

「私もついにそんな年齢になってしまったのか」と、

人生の残り時間の少なさを突きつけられたように思う人がいて、

また、「こんなに俺の年金って少ないのか。年金生活なんて夢の夢だ。」

と落胆する人もいます。

少し前に、定年退職した時に、貯金が2000万以上ないと、

年金生活に入っても、働かざるを得ないという話題が物議を醸したことがありました。

現実的には、ほとんどの人が、年金だけで生活できず、他の収入が必要になります。

 

しかし、年金を受給することで、生活するために、事業を始めて、

世界的なフランチャイズを創った人がいます。

ケンタッキーフライドチキンのカーネル・サンダース(以下「サンダース」です。

カーネル・サンダース像。 - 額に「旨辛」と書いてツイート ...

 

彼も年金生活の落胆組の一人で、30代後半で始めたガソリンスタンドとカフェの経営が失敗し、

65歳ですべてを手放す羽目になったとき、「年金がある」という思いが心の支えになっていました。

年金で生活ぐらいはできると思っていたのだが、受給通知に印刷されていた金額は月額100ドル………、

今の私たちの感覚でいえば5万円ぐらいだったようです。

そして、「だめだ、働くしかない。」と、思って、

やむなく考え出したのが、おばあちゃん秘伝の製法でつくったフライドチキンで稼ぐアイデアでした。

しかし、厨房施設がなかったので………、

「つくり方を教えるから一個につき5セントのロイヤリティを払ってもらう」

という提案をして回ることにしました。

 

年金受給者が連日、車を飛ばしてレストランやカフェを回ったが、

世間の反応は冷たく、その当時は、当然、フランチャイズという概念や

ロイヤリティという考え方が今ほど普及していなかったようです。

ちなみに同じこの時期に、レイ・クロックがマクドナルド兄弟と出会い、

ハンバーガーのチェーン展開を始めています。

「私にとっては生きるか死ぬかの選択だった。

このビジネスで失敗すれば、私にはもう行く先がなかった」

と、レイ・クロックがその時の心境を語っていますが、

彼より12歳年上のサンダースの方がもっと悲壮感があったかもしれません。

 

どれだけ営業に回っても断られ続け、その数は、ついに1000回を越えました。

そして、1009回断られたサンダース。

日に5回断られ、一月に25日働いたとしても8ヶ月。

8ヶ月で成果ゼロだと普通のメンタルならあきらめるでしょう。

毎日10軒回ったとしても4ヶ月はかかります。

その間、サンダースは「NO!」を浴び続けたわけです。

旅先ではホテル代を節約するため車の後部座席で寝て生活したらしく、

なにしろわずかな年金だけが頼れるお金なので、老体にはこたえる日々だったでしょう。

 

私たちが知っているカーネル・サンダースのあの立像は、本人とそっくりだそうです。

しかし、本当のサンダースは、あの温厚そうにみえる風貌には似つかわしくないほど毒舌家で、

短気な性格をしていたらしいです。

若い頃は、近所で競合するガソリンスタンド経営者と広告看板のことでトラブルがあり、

発砲事件まで起こしているそうです。

年をとってからも教えた通りにチキンを揚げない FC 加盟者を、杖で殴ったりした逸話もあるようです。

 

そんなサンダースが「NO」を1009回も浴び続け、ついに1010回目に「YES」をもらいました。

そのあとは比較的事業が順調に進んでいき、加盟店が増えていったそうです。

サンダースが74歳になった1964年に会社を投資会社に200万ドル(今日の約20億円)で売却しました。

その後も出店は加速し、1966年に株式を公開し、現在 KFC は80以上の国々で14,000を超える店があります。

 

このケンタッキーの話は、皆さん、どう思いますか?

年金をもらう年齢になっても、世界的なベンチャーを作れるということを

カーネル・サンダースが教えてくれているように思えませんか?

 

実際、現在でも、会社を定年退職してから、自分で事業を始める人はたくさんいます。

また、先日もTVで、77歳の吉本のピン芸人が紹介されていましたが、

彼女がお笑い芸人を目指したのは、70歳を超えてからです。

ようするに、ビジネスだけでなく、あらゆることを始めることは、

年齢は関係なく、その人の❝やる気❞しだいで、いつでも始められるということです。

『今さら無理』と考えるか?、

『今からでも遅くはない』と考えるか?

それは、あなた次第なのです。

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