コロナの新規感染者数が、またまた少しずつ増加しているようです。
東京では、再び200人を越え、北海道、沖縄など、
増加傾向の地方は、観光客が感染源と考えられている。
人が移動すれば、感染リスクが高まるのは予想されていたが、
そのリスクより経済の活性化に政府は舵を切った訳です。
その結果が第3波にならなければいいのですが………。
経済政策の中で、弊社の業務に一番かかわりのある……、
GOTO商店街が始まり、最初の週末を迎えました。
まずは、先行募集1次締切の全国34事業で、
イベンなどが行われています。
名古屋でも5つの商店街でいろいろな事業が始まったようです。
このGOTO商店街は、12月から本格的に募集が始まり、
全国で1000件程度、実施支援をする予定なので、
弊社としても、商店街の活性化にお役に立ちたいと考えています。
一方で、欧州の各国では、第3波が来ていると言われていて、
1日の新規感染者数が、20万人を越え、
世界では、44万人を越えています。
まだまだ留まるところ知らないこのウイルスと、
どう向き合っていけるかですね。
このコロナを逆境と捉えると、
こういう逆境に置かれ困難に直面した時、
人は、無意識のうちに次の4つの態度のうち1つを、
すぐに決定してしまうようです。
1.逆境から逃れる。
2.逆境と戦う。
3.逆境を忘れようとする。
4.逆境に面と向かう。
この1.2.3.のはじめの3つは、必ず、失敗に終わると言われています。
そして、4.こそ成功への扉とつながるようです。
その例が“JALの再生”のエピソードにあります。
つい最近、大きな話題を呼んだ、テレビドラマ『半沢直樹』。
その中で描かれた帝国航空のモデルとされているのが“JALの再生”です。
当時、JALは、毎年多くのパイロット志望の社員を入社させていました。
しかし路線の大幅な縮小に伴って、
パイロットの数も減らさざるを得なくなり、
パイロットの希望退職を募ると同時に、
パイロットを目指して入社した方々に対する訓練を中止し、
地上勤務についてもらうことになりました。
そのため、パイロット候補生たちは大きな不満を抱えていました。
子供の頃からパイロットを目指して勉強を重ね、
難関の試験を突破してJALに入社したので、不満を持つのは当然と言えます。
入社仕立てのパイロット候補生たちが、
さぁ、いよいよこれからパイロットとしての訓練が始まると
期待を胸に膨らませていたら、訓練は中止、再開の見込みもないと言われ、
パイロットの業務とは直接関係のない仕事を命じられたのである。
先輩はちゃんとパイロットになっているのに、
自分たちの代から止まってしまったというのだから、
当然、戸惑いも怒りもある訳です。
当時、JALの再生を任されていた“稲盛氏”の耳にも、
彼らが文句ばかり言って困っているという報告が、
現場から何度も上がってきており、
稲盛氏も「どういう対応をしているんだ。」と心配をしていたようです。
「どうしようもないので、 とにかく我慢してほしいと話していますが、
なかなか理解をしてくれないので困っています。」
と幹部が言うと、
「幹部が逃げ回っていたら解決できるはずはない。
一度みんなを集めてほしい。自分が直接話をする。」
と言って、簡単な立食の会合をすることになったそうです。
会合に参加したパイロットの卵たちは、4~50人もいたらしいのですが、
早速何人かが稲盛氏に近寄り、
「我々はパイロットを目指してJALに入社したのに、
いつになったら訓練に入れるのですか!
それも知らされないまま他の仕事をさせるというのは、
おかしいのではないですか!」
と訴え始めた………。
すると稲盛氏は、
「馬鹿か、お前は。JALの経営状況が、
どうなっているかわかっているだろう。
パイロット一人育てるためには、
多額のコストがかかるのだから、
すぐに再開できるはずがない。
お前のためにJALがあるのではないんだ。
まずはJALの再建のために一緒に頑張ろうじゃないか。
再建が順調に進めばパイロットの訓練は必ず再開する。
それまでは今の職場で頑張ってほしい。」
と話した訳です。
しかし、彼らも自分の人生を懸けているから、
簡単には納得せず、激論が続き………、
こうして何人かのメンバーと厳しいやりとりが続いたが、
稲盛氏は一人ひとりと真摯に向き合い、
相手の話を丁寧に聞き、自分の思いを伝えた。
コンパの終わりの時間が近づくと、
稲盛氏は激論を繰り広げた相手のコップにビールを注いで回った。
そして………、
「まあまあ、そう怒るな。
お前たちの言い分はよくわかっている。
苦労をかけて申し訳ないな。
でも会社の事情も理解してくれよ。」
と、さっきまで真っ赤な顔で怒っていたのに、
今度はニッコリと笑って、「頑張れよ」と声をかけたそうです。
相手は黙って頷いていた……。
その後、運航本部長から、
「ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。
しかし、コンパに参加したメンバーは
本当に喜んでいました。」
と連絡があり、
「これまで経営トップは都合が悪いと
担当役員に任せきりで逃げていた。
でも、稲盛さんは直接出てきて意見を聞いてくれた。
駄目なことは駄目とはっきり言ってくれた。」
と感激しているというのです。
本音で話す、勇気をもって行動する、
困難から逃げず真っ正面から取り組む、
といったことを稲盛氏は常々口にしているが、
それを自ら体現されたということです。
また、そこには愛情もあったそうで……、
その姿を見てパイロットの卵たちも
頑張ろうと思ってくれた訳です。
結局、JALの再建は順調に進み、
訓練は再開することができた。
稲盛氏は彼らとの約束をきっちり守ったのです。
これが、JALの再生エピソードです。
まさに“逆境に面と立ち向かう”ということを実証した話ですが、
いざという時に、逃げるトップにはなりたくないですね。
もちろん、コロナにも負けたくないです!
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