那由多な独り言29

自分のブログでも、原発の危機には触れてきましたが、かなり深刻な状況になってきました。
今回は、ある科学者のブログを引用して書いていますので、予めご了承下さい。

福島原発1号機や3号機が不安定で、原子炉に水がなかったり、汚染された水が漏れたり、温度が上がったりしています. 東電の計画も遅れがちになっています。
自分も含めて、福島原発の状態を心配している方が多いので、ここで現在の福島原発状態とその他の原発問題について少しまとめてみます。・・・・・・

現在日本の原発中で最も危ないのは、福島原発ではなく、北陸の方でトラブルに巻き込まれている高速増殖炉「もんじゅ」でしょう。
「もんじゅ」はかつて冷却剤として使っていたナトリウムが漏れるという事故を起こし、10年ぐらい止まっていました。
それが、やっと技術的にも社会的にも解決して、2010年に運転の準備を始めたところ、その準備中に重たいもの(燃料を引き上げるもの)を炉の中に落とし、それが引き上げられないために、どうにもならない状態になっていると言われています。
この事故は少し報道されていますが、全国的にはほとんど知られていません.
日本は民主主義ですから、政府が箝口令をひかれているということはないでしょうし、報道の自由があるのでNHKが報道を控えていることもないと思いますが、情報が入ってきません。

事態はひどく深刻で、責任者が自殺しています・・・・・・・・・。

高速増殖炉は、 ナトリウムを減速材に使っている炉で、フランスもフェニックスという名前の高速増殖炉を開発していましたが、今では中止しています。
フランスができないから日本もできない、ということではありませんが、事故後10年も検討し、万を辞して運転の準備を始めたら途端に、トラブルに巻き込まれたというのですから大変なことです。
落ちたものを拾うのに失敗して、にっちもさっちもいかないこと、地震が予想される地盤の上にあること、構造が複雑で事故に弱いこと、さらにはプルトニウムを使っていることなど、危険が満載されています。

しかし、本当に危ない原発は、日本各地に点在しています。
福島原発はすでに破壊されていますし、浜岡原発も地震についての設計はかなり安全です(それでも、不完全なので私は浜岡原発は止めるべきと考えています)。
これに対して、日本の他の原発は、震度6の地震が来たら損傷を受けると予想されますので、福島原発よりもはるかに厳しい状態にあるということがいえるでしょう。
特に、日本海側にある原発が破損すると放射線物質は、偏西風に乗って日本全体に及びますから、これはもう大変なことになると考えられます。

浜岡原発は停止が決まりましたが、停止をしても崩壊熱は出続けますので2、3年は危険な状態が続きます。

福島原発の1号機は、5月8日、内部の高い放射線を持つ空気が大気中に放出されましたが、皮肉なことに、すでに現在までに60京ベクレル程度の放射性物質が大気中に放出されていますので、新たに放出される量は、今まで放出された量の1億分の1ぐらいになると考えています。
また5月12日には1号機の原子炉内部の水位がずいぶん低かったと発表されました。
もともと、1号機は最初の段階で燃料が壊れて下に沈んでいることが予想されていましたし、水位計は異常な値を示していましたので、この結果は驚くべきものではありません。
通常の状態で燃料が溶けるのと、いわゆる「メルトダウン」とは違いますので、これも「予想通りの合理的な結果」です。
3号機は温度上がって普通では危険な状態です。
しかし、これも3月の中旬に大爆発を起こしていますので、最大で同じ規模と考えられます. それは、3月の中旬に起きた爆発が水素爆発であるか核爆発であるかは明確でないこととも関係があります。
一説には、爆発後の爆風の速さが音速を超えていたことから、核爆発ではないかとみられています。

核爆発と水素爆発は、爆発の種類としては決定的に違いますが、原発があのように破壊された状態では、結果的に水素爆発も核爆発もそれほど大きく違うわけではありません。
つまり、原発というものを技術的に見たときには、この2種類の爆発の違いは大きいのですが、放射性物質で被爆する私たちから見ると(たとえば赤ちゃんをどこまで逃がすかというようなことでは)、あまり強い関係はないのです。

4号機は、使用中燃料の貯水プールの下部が破壊されていますので、それを至急、補強する必要があります。5月中旬には補強が終わるので、これについては特に問題がないと考えています。

原発について、日本人記者などを集めた記者会見が延々と行われていますが、わたくしは、これは政府が福島県やその他の地方の被曝の問題が深刻なので、それを隠すために行っている情報操作とも考えられます。
今、大切なのは「長期間続くと考えられる国民の被曝」に対する至急の対策であって、できるだけ早く福島や近県をクリーンにするために何とか日本全体で福島や近県を手助けすることだと考えています。

また、神奈川県の茶葉がセシウムで汚染されていたように、汚染は少しずつ外に広がっています。
これを何とかして止めなければなりません。ドンドン拡がったら、日本の農作物は食べられなくなるからです.
魚も油断できません.
その意味で、ウシや瓦れきを全国に持って行って処理することは全く非常識な行為であり、校庭の表土を天地替えすると地下水が汚れますし、汚染された汚泥をセメントで固めたりすると、それがどこに行くか判りません。
家畜を24都道府県に移動させる計画は、「産地」が判らなくなるという点で、日本の食材にさらに打撃を与えるでしょう.
原発の情報に気を取られると、日本がすっかり汚染列島になってしまうのが危険です.

福島原発1号機の中に入ってみたら原子炉に水がなかったというので、騒ぎになっています.
なにしろ、政府も東電も危険を知らせてくれないのは、これまでの経験で判っているので、「逃げる準備をしなければならないのか?」と不安に感じている人が多いようです.
さらに、かなり前から「原子炉のメルトダウン」という言葉があり、原子炉の制御が効かなくなると、どんどん熱くなってどろどろに溶けた燃料が真っ赤になって下に落ち、原子炉も建屋のコンクリートの床も突き破って地球の反対側にでるという話もあります.

多くの人がまだ不安に感じている福島原発(特に1号機)について、少しお話しましょう。
原子力というと、誰でも広島の原爆を思い出しますから、福島原発でもあのように爆発するのではないかと心配している方が多いようです。
まず、爆弾を作るときには、「純度の高いウラン」(ウラン235)を使うのですが、発電では「純度の低いウラン」を使います.
つまり、「低い純度のウランでは爆弾を作る事は出来ない」ということです。
原発では、ウランの周囲に水をおいておいて、少しずつ爆発をさせるという方法を採ります。
ようするに、ウランがあれば必ず広島みたいに爆弾なるというわけではなく、精密に設計しないとなかなか爆発しないということです。
ところで福島原発1号機は、当然のことながら発電に使っていましたから、ウランの純度は低いものを使っています。
これが爆発しない理由になっています。
次に普通に発電している時には、周辺に水があってその助けで少しずつ爆発をします。それで発電のエネルギーを得るわけです。
「水があると燃える」というのは変な話ですが、原子力では普通の常識があまり通用しません。「ウランを燃やすためには水がいる」という変なことになっています。
ここまでが基礎知識です。それを頭にいれて、1号機の中を頭に描いてください。
地震が起きて1号機が破損して、水が巡回しなくなりました。つまり冷やすことが出来なくなったのです。
でも、地震と共に「爆発ができなくなるための制御棒」というのが原子炉に入ったので、核爆発のようなことは起こらなくなりました。
そのあと、温度が上がったのはまったく別の原因です。つまり、燃料の中に熱を出すものがあり、その熱によって、温度が上がって水素ができ、その水素が爆発して放射性物質が外に飛び散ったということだったのです。
1号機の建物の中で、水素は軽いので上の方に行きます。だから爆発した時は、建物の上の方が爆発をしています。
普段は原子炉の建物の中で人が仕事をしているのですから、建物が爆発しても放射性物質が飛び散ることはありません。
つまり、爆発したときに、原子炉が壊れていなければ、放射性物質はほとんど飛びちらなかったはずです。
原子炉は原発の建物の下のほうにありますから、爆発した爆風はむしろ原子炉を下に向かって押しつける方向だったのです。
現実的には、1号機の爆発とともに、付近の放射性物質の濃度はものすごく上がりました。という事は、爆発する前に原子炉がかなり壊れていて、そこから放射性物質がすでに建物の中に充満していて、それが爆発によって飛び散ったと考えられます。
これは推察ですが、すでにそのときに燃料の多くが破損し、それが原子炉の下に落ちていたり、原子炉の中に充満していたと考えられます。
もっと簡単にいますと、「1号機の燃料は3月の末にはすでに力を失っていた」と言ったほうがよいでしょう。
だから少しずつ放射性物質を漏らすことができてももうすでに爆発することはなかったと考えられます。燃料が粉々になっているわけですから、核爆発を起こす等ということは考えにくいのです。
ところが、専門家やメディアは、「メルトダウン」という言葉が好きらしくて、すぐ「メルトダウンだ。恐ろしい」と言います。
メルトダウンというのは、燃料の温度が2500℃ぐらいなって、そのものすごくあつい鉄の塊が「ダウン」、つまり下に下がって行くことを意味しています。
この場合には、余りに温度が高いので、そのまま原子炉の底を破って下に落ちさらに下のコンクリートにぶつかってそこで止まるということです。
このことは、すでにスリーマイル島の事故で経験していますが、そのままコンクリートを抜いてしまうということはなく、そこで止まって放射線もそれほど大量には出ません。
メルトダウンという言葉だけを使うのではなく、どういうことが原子炉で起こっているか、目に見えるように頭のなかで描画すると怖くなくなります。
ところで、普段通りに(正常に)運転している原子力発電は、メルトダウンが起こると、大量の放射線を出しますが、福島原発の場合には、皮肉にも、もうすでにメルトダウンで出る放射性物質の1万倍以上が出てしまっています。
つまり、仮にメルトダウンが起こっても、今まで出ていた1万分の1ですから、今までの10000に、さらに1だけ足し算をする(10000が10001になる)ということですので影響が小さいということが言えます。
そこで、4月の中旬ぐらいまでは、「爆発の危険性は少ないが、貯金通帳ぐらいはまとめておいてください」と言っていましたが、現在では「貯金通帳のありかがわかっていればいい」というぐらいの危険性になったと思います。
従って日常的な生活の中で福島原発がまた爆発するということの恐怖におびえる必要無いと言います。。
原子力は十分に注意しなければいけませんし、被曝も避けなければいけませんが、むやみに怖がることも必要ないのです。
3月下旬から多くの専門家が「また爆発して、仙台も東京もすべて破壊される」などと言われていました。でも、あまりに極端なこともかえって生活を乱します.
特に、今回のように3月中に大量の放射線物質がとんだ場合は、残りの1万分の1が飛ぶことを恐れるのではなく、最初に降ってきた放射性物質の方に注意を向けた方がいい訳です。

現在、様々な情報が錯綜していますが、科学者の目から診た原発はどうなのか、ということをお伝えしたくて、長くて読みにくいブログになりましたが、引用させていただきました。

最後までお付き合いいただいた皆様ありがとうございます。

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